bntduyの日記

記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。

【48人零式】グンヒルド・ディルーブラム零式を終えて

月曜日の夜、グンヒルド・ディルーブラム零式をクリアした。
この記事では当コンテンツのギミックや大人数攻略への所感を書いていこうと思う。

全体の感想

とても楽しい攻略で毎日の進捗に達成感があった。
難易度面では、(実装時点で)しっかりと今風に調整された"間口の広い零式"だった。
当初「1日でクリア出来る簡単なもの」「緩和前提で5.45時点では相当難しいもの」という予想も多く見られたが、そのような心配は無用だ。
一部に高難易度なギミックもあるものの、概ね極蛮神レベルのギミックとその組み合わせで、各ボスのDPSチェックも緩い。
しかし、48人もの大人数で攻略するとなると中々難しいといった塩梅だ。

我々の固定は固定メンバーが57人いる(後述)。月曜日に一陣目がクリアの後、火曜日に残りのメンバーがクリアした。
徐々に周回のペースも上がってきており、当初一周に80分かかる状態だったが、その後一度も失敗することなく一周60分未満になろうとしている。

攻略時間について

火 21:00 ~ 25:00 (4.0h) 内3時間はノーマル2周 + 戦果70万獲得
水 21:00 ~ 25:00 (4.0h)
木 22:00 ~ 25:00 (3.0h)
金 お休み
土 21:00 ~ 24:30 (3.5h)
日 21:00 ~ 25:30 (4.5h)
月 22:00 ~ 25:00 (3.0h)

基本一日2~3時間+αで、金曜日はお休み
時々上限を01:00としてキリのいいところまで延長戦をした。
詳しい内訳は正確に記憶しているわけではないが、ほぼ全ての時間が進捗を生む攻略時間で、減退することはなかった
初クリアまでにかかった固定としての総攻略時間は約19時間/6日で、これは個々が配信/クリア動画を見たり、情報収集をしていた時間は含まない。
自分の総攻略時間は、予習復習や補欠として攻略を眺めていた時間も含めると大体25時間だった。

特段詰まったギミックは無かったが、あえて挙げるとすればトリニティ・アヴァウドの『氷炎刃』*4と、ラスボスの『女王の大勅令』は必要な練習回数が多かった。
『氷炎刃』は土曜日を丸々使って完全攻略には至らず、『女王の大勅令』も多くの人は上手にできていたものの、クリア回に至っても全員が理解しているわけではなさそうだった。
これらのギミックについては後述する。

攻略が出そろった現段階での攻略時間について私見を述べると、早い固定なら全員初見でも10~15時間程度で踏破するだろう。
恐らくコンテンツ自体より、出発が難しいはずである。
最初は1から48人の募集をかけるより、クリア済みの各レイドグループの補欠人員として潜り込むことをお勧めする。

大人数攻略の困難

このコンテンツの攻略における最大のボトルネックは、コンテンツ攻略に48人もの大人数が必要な事だ。
FF14史上ここまで大規模な固定運用が求められたことは過去になく、以下のような困難が予想された。

人集めの難しさ

通常の8人零式ですら人集めや日程調整で苦労するのに、48人でこれらを行わなければならない。
また48人もの人数がいると、必ず毎日体調不良や不慮の事態による突然の欠席者が発生する。
運用者一人が個々の事情を把握して適切な人員を補充するのは、ほとんど不可能だ。
水曜日に「10人以上人員不足」との他グループの人員補充ツイートを見かけたが、リーダーはさぞかし苦労されたことだろう。
他にも知り合いの固定で運用労力でヘタヘタになってしまい、ギミックの理解が浅いままクリアしたというツイートも見た。

コミュニケーションの難しさ

誰かが参考にする配信やギミック解説を纏めたとしても、48人全員がそれを理解していることを期待するのはほぼ絶望的だ。
また、VCにせよチャットにせよ、基本的には1チャンネル上での不特定多数の会話を行わなければならない。
複数人が無秩序に発言すると、何が重要な発言なのか、もはや誰にもわからない。
さらに言えば、不規則発言や感情的な発言でトラブルに至るというような事態は、48人固定ではなおさら回避したい事である。

固定運用

自分が参加した固定Resistanceでは、総括2人により、これらの問題を上手な固定運用方法で回避していた。
今回Resistanceの運用方法が素晴らしかったため、今後の参考のためにここで紹介する。

固定資料・説明会

まだコンテンツの詳細も伝えられていない3か月以上前の時点で、明文規約・運用方針などの説明資料が5枚(A4)に纏められていた。
活動時間などの一般的な項目だけでなく、遅刻の報告方法や配信ルールなど細かい点まで網羅されていた
8人固定では口頭での説明で十分なケースが多いが、48人もの攻略となると「リーダーAとリーダーBで言ってることが違う」となりかねない。
このため全員で共有できる明文規約があるのは、個人的にはありがたかった。
以下は資料からの抜粋だ。自分の観測範囲では、攻略中に資料記載外の判断が必要な事態は発生していなかったと思う。

  • 0 . 固定"Resistance"について(コンセプト説明)
    • 0-1. 参加人数について
    • 0-2. 総括について
  • 1 . スケジュールについて
    • 1-1. 活動時間・活動日程について
    • 1-2. 初週以降の予定と集会の可能性について
    • 1-3. 開始時間・終了時間
    • 1-4. 不随するエデン零式消化の日程調整
    • 1-5. 出欠管理・補欠について
  • 2 . 活動内容と事前準備について
    • 2-1. 事前準備
    • 2-2. レジスタンスランク15以上が実装された場合
    • 2-3. 班分けについて(AOL:1・2・3班 Empty:4・5・6班)
    • 2-4. 配信ルール
    • 2-5. PT編成とローテーションについて

さらに、これらの方針を共有するための説明会が11/21に開催され、全員が一緒に資料を読む機会があった。
固定リーダー経験者はご理解いただけると思うが、いくら事前に説明していても殆どの人は固定の規約やコンセプトを理解しておらず、それが原因でトラブルに発展することもある。
今回全員でルールを共有する機会があったのは、とても重要な事だったと思う。
なお説明会後に懇親会が設けられ、知り合いを増やすことができた。

人員管理については、全員の名前・ロール・出欠管理・参加者・クリア回数を共有するためのスプレッドシートが存在し、一覧性が担保されていた。
大体以下のような雰囲気である。(特定を避けるためにモザイク有)

固定の構成

Resistance固定はAOLアライアンス(1-3班)とEmptyアライアンス(4-6班)で分けられており、各アライアンス・チームに総括(2人)・チームリーダー(6人, 内2人総括兼任)がいる。

この固定の最大の特徴は固定メンバーが57人在籍していることだ。
全6チームが必ず9人以上で構成されるようになっており、一人が欠席しても固定活動が行える補欠システムを採用していた。
仮に9人全員が参加可能な場合は、参加機会が均等になるようにリーダーが参加者を決定し、余った1人は補欠待機となる。
万が一参加人数が7人以下になったチームは、他のチームの待機人員から補充を行うことで8人に調整する。
このシステムは非常に上手く機能しており、これほどの規模の攻略にもかかわらず、人員入れ替えで時間をとることは一回もなかった
新規人員の参加の度に攻略情報共有や練度差で苦しめられることを考えると、毎日固定時間をフルに攻略に使える点でメリットは大きかったと思う。

1班と4班は高難易度レイド早期攻略経験者のみで固められたPT(コアチーム)で、主にMT役や責任の重いギミックを受け持つことになっていた。
自分はこのうち4班に所属していたが、今回は特に1PTに負担が固まるようなギミックはなかった為、楽をさせてもらった。 *1

コミュニケーション・情報共有

基本的には先述の組織図の上方に情報が集約するように意思疎通が図られていた。
特にルールで決められていたわけではないが、自然とこのような効率的な方法に遷移していったのは面白い。
また、管理業務を各班リーダーに振り分けることで、全ての仕事が一人に降りかかることを回避していた。
戦闘開始前の手順は一見面倒に思われるかもしれないが、実際には非常にスムーズに1-4が繰り返されていた。

基本・攻略時間外

各班リーダーが情報を集約。(=雑務を分担

  • 各班専用のローカルTC&VCチャンネルで情報共有
  • 固定日の前々日に各班リーダーが各班の状況を集約し、参加者・補欠待機者 確定
  • 当日のリアルタイム配信は各班担当者が全員に見える形で共有
  • 攻略情報は総括が纏め、各班リーダーがメンバーに理解度確認
攻略中

各班リーダーが情報を集約し、総括に伝達。全体に共有したいときは総括経由。
(=リアルタイム情報を氾濫させない

  • AoLとEmptyの2つのVCチャンネルに分かれ、2人の総括が全ギミックをコール
  • ヒーラーが落ちたチームはコアチームのヒーラーが補助
  • 1凸毎に各班リーダーが班員のギミック失敗者のサポートや相談

戦闘開始前

  1. 各班リーダーがレディチェック
  2. リーダーが総括に通知
  3. 総括がCWLSでもう一方に通知
  4. 両アライアンスの通知確認後、MTがカウントダウン

難ギミック

以下に挙げる6つのギミックは、練習回数が他と比較して多くなると予想される。
これらのギミックに共通するのは、各人で異なるデバフの確認が必要な個人ギミックだということだ。
理解者についていくだけでは突破できず、48人全員がギミックを理解することが求められる。
このように個人ギミックが多分に含まれていることが本コンテンツの特徴であり、難易度の由来になっている。
上4つは他の攻略記事に任せるとして、本記事では我々の固定が苦労した下2つについて解説する。

  1. クイーンズ・ウォリアー&ナイト:『連携戦技』(重さデバフ+大円orノックバック)
  2. クイーンズ・ガンナー&ソルジャー:『連携戦技』(270度弱点デバフ + 全体攻撃->外周直線)
  3. トリニティ・アヴァウド:『リバティ・オブ・ボズヤ』(温度デバフ + 温度メテオ * 4)
  4. トリニティ・アヴァウド:『トゥインクルアロー』(温度デバフ + あみだくじ)
  5. トリニティ・アヴァウド:『氷炎刃』(温度デバフ + 温度ヘアカット * 4)
  6. セイブ・ザ・クイーン:『女王の大勅令』(移動命令デバフ * 2 + 雑魚十字範囲 * 2 * 2)

トリニティ・アヴァウド:『氷炎刃』*4

このギミックは以下の制約があることを知っていれば、解法は非常に単純だ。

  • 中央左上4マスの内、必ず1マス安全地帯が存在(温度変化±0)[下図左, 太字正方形]
  • 安全地帯の上下左右1マスが必ず温度変化+1,+2,-1,-2

なお、分体4体の沸き位置は必ず左図の各辺中央(下図左の黒丸)で固定。
氷炎刃範囲被弾で2秒間の被魔法ダメージ増加デバフが付与されるため、2つの範囲は同時には踏めないようになっている。
すなわち、安置を中心とする十字5マス以外については考える必要がない。
この制約を利用すれば、殆どミスすることはなくなるだろう。

セイブ・ザ・クイーン:『女王の大勅令』

このギミックは複雑で、クリア済PTでも全員が確実に成功しているグループは数少ない。
まずギミックのルールから解説する。

ルール
  • 1 . キャラには2~4マスの移動命令デバフが2つ付与。それぞれ効果時間23秒と38秒。
  • 2 . 外周の雑魚が2 or 4行/列目からその辺の広い外周方向を1~3マス周る。ステージに侵入するパターンは存在しない。また、対面の雑魚は必ず違う行/列にポップする。
  • 2-1. 1回目に東西の雑魚起動:2"行"潰す=残り3"行"からスタート位置を選ぶ。
  • 2-2. 2回目に南北の雑魚起動:2"列"潰す=残り3"列"から中間地点を選ぶ。
  • 3 . 2回の移動後に最北/最南 中央列(床白)の1マスに到達

上の制約を満たすように、(スタート地点, 中間地点)の2つを選ぶのがこのギミックだ。
なお、移動命令デバフは各人で完全にランダムなため、誰かについていくだけで正解するのは難しい。
また、2回目の移動後にゴール地点の青マス以外の上にいたり、自分に付与されたデバフ以上歩き過ぎるとギミック失敗で死の宣告or即死。
雑魚の十字範囲に当たる分にはペナルティを食らうだけで即死はしない。

この問題を単純化すると、以下のような状況になっている。
ここでは例として実際にあった2つのケースを挙げる。

解法1(一般解)

外周雑魚の数字・動き方について全てのパターンが存在すると仮定すると、以下のような解法になる。

勿論このやり方でも全パターンで正解に辿り着けるが、見なければならない場所がとにかく多い。
しかも、各中間地点の選び方によっては、全てのスタート地点が十字範囲と重なるパターンが存在する。 *2
我々の固定ではこのやり方ではなく、制約を付けることで飛躍的に簡単になった解法2を採用した。

解法2(すごろく)

弊固定のじゅんしゃろーんさんが考案した解法は解法1と異なり、南北雑魚が(3マス, 3マス)移動のパターンが無いことを想定している。 *3
解法2ではコールに従い、全員がステージの上半分でギミック処理を行う。
コール役が「左 or 右」と「1 or 2段目」をコールし、全員がそれらを繋げたレールの上を動く。
そのため、ギミック処理時間中に自分のミスに気づいてリカバリーしやすい
解法2の採用でコールが効果的に機能するようになり、飛躍的に全員のギミック成功率が上がった
以下は解法1でも取り上げたものと同じ例題を、解法2で解いたものだ。
2つ目の例題は別の問題を用意した。

南北の雑魚が(3マス, 3マス)移動のパターンが無いことを仮定するならば、考慮すべき(あるいは想定して練習すべき)パターン数はとても少ない
以下の2つの画像の2類型(左, 1段目), (左, 2段目)と、線対称形(右, 1段目), (右, 2段目)のみである。
ギミックに使える時間は23秒と長いため、紙とペンを使って予習しておけば、初見で正解することも十分可能だろう。
実際、Junさんや*4自分は初見から今までに一度も失敗していない。

余談1:クリア順位

MogTalkによると、Resistanceはクリア順位8位だったらしい。
コンテンツ難易度からすると驚くべきことに、本記事投稿日時点(9日目)で未だ10PTしかクリア報告がないようだ。
いかに48人集める事が難しいかが察せられる。野良募集でクリアするのは、固定と比較するとかなり骨が折れるだろう。
mogtalk.org

余談2:日程調整に失敗

このコンテンツが実装される以前、生活の都合で高難易度コンテンツは覚醒編零式を最後に縁遠くなっていた。
人集めが大変そうだなと感じていたところ、兼ねてより交流のあったMandragoraのレイドコミュニティに運良く誘っていただけたので、固定メンバーとして攻略する運びになった。

先述のように、自分の参加チームは片アライアンスのコアチームになることになっていた。
自分は攻城戦までは一通り終えたものの、一騎打ち・攻城戦周回等のエンドコンテンツは全く手を付けていなかった。
そのため12月頭の時点で実装日を2/9(火)あるいは2/16(火)と想定して仕事のスケジュールを組み、直前の1~2週間で補材・シャード集めを行う予定だった。

しかし、1/26に突然Twitterで告げられたパッチ5.45の実装日は2/2(火)だった。

予定は全て崩壊した。 毎年1月は非常に忙しく、予定していた準備時間は確実に取れないことが予想された。
さらに悪いことには、同PTメンバー9人の内3人が日程調整に失敗しており、実装日に参加可能なのは6人しかいないという有様であった。
流石に初日からメンバーが揃わない事態はよろしくないので、パッチ日だけは固定開始時間に間に合うように努力した。
2021年も、年始から日程調整に敗北してしまった。 *5

*1:タンクスイッチが必要なギミックや一騎打ちは1班が担当してくれた。

*2:例えばデバフが(23秒,38秒) = (2マス, 4マス)で東西雑魚が(3マス, 3マス)の場合、中間地点として真ん中マスを選択するとすべてのスタート地点候補が十字範囲と重なる。

*3:今のところは、配信・自固定共にこのパターンに遭遇していない。すべての場合が同様に確かならば確率が10%以上あることを考えると、存在しないパターンなのかもしれない。

*4:初見で失敗していたらしい。

*5:今回で6年間連続 FF14の2月の日程調整に失敗している。